記事を読み込み中です

菊池代表が配管業界に入ったのは16歳のとき。高校を途中でやめ、技術一本で生きていく道を選んだ。「自分は選択肢が一つしかないので」と菊池代表は語る。大学卒業という肩書きによる「保証」がない分、技術に特化して力をつけるしかなかった。
17〜18歳の頃には「社長になる」という目標を明確に据えていた。「仲間とお金を稼いで、それを還元していけるのは社長しかないなと思って、それで社長になるって決めましたね」
中小建設業にとって、学歴や資格よりも現場での実績と人間力が評価される業界であることを、菊池代表はとっくに見抜いていた。技術者として積み上げてきた10年が、いま経営者としての土台になっている。
K.Senseの強みは、配管工事の守備範囲の広さにある。プラント・火力発電など産業系の特殊配管から、食品工場や製薬施設向けのサニタリー配管、高層ビルの空調配管、重量配管、塩ビ配管の衛生工事まで、一社でカバーできる領域は中小では異例の幅広さだ。
菊池代表がこれだけ多様な現場を経験できたのは、同じ会社に在籍しながらも出向の形で約2年ごとにまったく異なる種類の配管工事に携わってきたからだ。「普通の人では経験しないことも、自分はたくさん経験できている」と言い切る。その経験を背景に集まったメンバーも、平均キャリア8〜9年超の20代ばかり。10年以上の経験者や溶接資格保持者も在籍する。
「お客さんが求めていることに対して対応できるのがこのメンバーです。誰かに付いて仕事をするのではなく、自分たちの会社でその仕事をこなせるという自信が、取引先に選んでいただける力になっていると思っています」
若さ故になめられるのではなく、若さと技術力を両立することで勝負する。「若さだけが武器ではなく、若くても確かな技術力を提供できる。その上で次世代として繋いでいける、世代交代にも対応できる──そういう旨味も含めた事業プランを描いています」と語る言葉には、中小建設業における差別化の本質が凝縮されている。
創業初期の中小建設業が直面するのが、取引先の多様化という課題だ。K.Senseも現在は3社と取引しており、菊池代表はその先を見据えた動きをすでに始めている。新規取引先との商談は着実に進んでおり、近々4社体制への移行を見込む。「今付き合っている会社が3社あって、そこからまた新しい取引先を加えていく流れを今作っています」
新規開拓にあたって重視するのが、信頼関係を土台にした人脈だ。人脈作りにおいてはSNSでの発信を活かして現場で働く職人や管理者とのつながりを広げている。新規取引先との関係構築においては、やはり紹介による人脈が最も確実だと菊池代表は考える。「信用性のない相手と最初から取引するリスクは取ろうとしないと思います。やはり紹介からつながるのが信頼性という意味でも確実です」。焦って仕事を取りにいくのではなく、何度か顔を合わせながら信頼を積み上げてから話を進めるスタイルが、菊池代表の営業の流儀だ。
菊池代表のビジョンは、数字として具体的だ。2030〜31年に売上5億円・経常利益1億円。従業員10名・協力会社5名・事務員2名という体制を目標に置いている。「32歳で売上5億、経常利益1億という数字を確実に達成しにいきます」と語る言葉に迷いはない。
その先に見据えているのが、社員一人ひとりへの還元だ。「社員に1,000万円を配ると決めています。配ること自体が目的ではなく、配るための過程をしっかり作っていくことが大事だと思っています」という言葉が印象的だった。稼ぎを仲間に還元できる会社にするという、17歳のころの誓いをそのまま経営計画に落とし込んでいる。
経営のインプットには読書を欠かさない。月5冊ペースで経営者の本を読み込み、「何百億を生み出してきた社長の考えを、何千円で、しかも数時間で吸収できる」という読書の本質的なコスパを見抜いている。インプットを怠らず、常に自分をアップデートし続ける姿勢が、20代の若い経営者の根幹を支えている。
建設円陣PLUSでは、建設業の経営者インタビューを無料で行っています。
掲載記事はそのまま採用・営業PRにもご活用いただけます。
▶ 取材のお申し込みはこちら
費用は一切かかりません | 取材時間の目安:約30分~1時間
本サイトについて、ご質問・ご相談がある場合は、下記のお問い合わせフォームからお気軽にお寄せください。
あわせて、協力会社探しや人材確保など、日常的な情報収集の場として無料で利用できる建設業向けマッチングサイト『建設円陣』もぜひご登録ください(緑のバナーをクリック)。
本サイトについて、ご質問・ご相談がある場合は、下記のお問い合わせフォームからお気軽にお寄せください。
「建設円陣PLUS編集部」は、建設業界に特化したプラットフォーム「建設円陣」を運営する株式会社エンジョイワークスの編集チームです。中小建設業の経営・人材・現場課題を、国土交通省・厚生労働省、業界専門紙や公的機関の情報をもとに解説します。
取材を通じて感じたのは、菊池代表の「仲間への還元」への一貫した想いでした。16歳からの現場経験と、20代とは思えない経営への解像度の高さ。若さと技術の両立で挑む姿勢が、業界の未来を明るくしていくと感じました。